この記事では、動画編集者としてこれまで1000本以上の動画を制作&納品してきた筆者が、実際に読んだ数多くの本の中でも動画編集者におすすめの書籍を厳選して紹介します。
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動画編集者が読む本の選び方
まずは自分が動画編集を仕事にする上で、どのレベルにいるのかを知ることが大事です。
0→1の人が読む本と、1→10の人が読む本と、10→100の人が読む本では、今読むべき本は異なります。
どの段階の本を読んでももちろん役に立ちますが、できる限り効率的に学習するためにはこの自分の立ち位置をまずは把握しておきましょう。
そこで、この記事では動画編集者のレベルを3つに分けます。自分がどのレベルに当てはまるかをチェックしながら進めてください。
・これから動画編集を始める『0→1レベル』
これから動画編集を始める。まだ編集スキルが身に付いていない
・最低限の動画編集のスキルは身につけた『1→10レベル』
動画編集は既に勉強していてある程度の編集スキルは身についた。が、まだ案件を受注したことがない。もしくは数件した案件をこなしていない
・既に動画編集で少しは稼げている『10→100レベル』
案件はある程度こなしているが、月収が20万は超えない。今後さらに動画編集者やディレクターとしてレベルアップしていきたい。
この3つのレベルのどこに自分が当てはまるかで読むべき本が異なります。
これから動画編集を始める『0→1レベル』
このレベルの人はまずは編集スキルを身につけることが最優先です。
ですので、この段階の方はまずは『編集ソフトの使い方』が詳細に書かれた本を読むべきです。
まずは編集ソフトが使えないと先に進まないので、とにかく編集ソフトの操作を習得してください。
知識ゼロからはじめるPremiere Proの教科書
編集ソフトの使い方で有名な本はこちらになります。
ですが、動画編集ソフトの使い方を本で勉強するのは正直いってお勧めしません。かなりハードです。
動画は映像と音を組み合わせて編集していく作業なので、この作業をテキストと図(写真)でしか伝わらない本で勉強するはとても難易度が高いです。
https://fimmy.net/road-map/
動画編集スキルは身につけた『1→10レベル』
既に編集スキルは身に付いていて、これから案件をガンガンとって稼いでいきたいと思ってる人が読むべき本。
この段階では動画編集者としてのポジショニングと、案件獲得・クライアントワークのヒントになる本がお勧めです。
動画マーケティング、YouTubeマーケティングの基礎を習得することで営業時の提案がしやすくなります。
動画2.0
実力ある動画制作会社『ONE MEDIA』の代表の明石ガクトさんが書かれた本がこちらです。
動画編集者を取り巻く市場環境から、具体的な編集スキル、テレビの編集とYouTubeの編集など。
動画制作会社を長く経営し、第一線で『動画』というものについて考え尽くしてきた明石さんならではの視点で書かれてて、
かつ動画編集の素人でも分かりやすい表現で書かれているのでお勧めです。
動画マーケティングの新常識
YouTubeマーケティングを主事業とする会社『Bitstar』の代表の渡邊社長が書いた本がこちら。
電子書籍なのでスマホか端末でしか読めませんが、非常に学びの多い書籍です。(以前NewsPicksで連載されていた記事のまとめ書籍です)
動画編集者がまず最初の案件で受注しやすいのがYouTube案件です。
このYouTube案件を受注する上で、YouTubeに詳しい編集者であることはとても重要になります。
YouTubeマーケティングに全く知識がない状態の編集者にYouTube編集を任せるより、知識がある人に任せたいに決まってます。
また、この本を読むよYouTubeにも詳しくなるので、YouTube案件の営業をする上でかなり参考になります。
NEW SALES―新時代の営業に必要な7つの原則
コロナ以降のこれからの時代に即した営業手法を書いてるのがこちらの書籍。
上の2冊とは異なり、動画市場に関しては触れておらずこちらの主題は『営業』についてです。
特に、動画編集者のようなtoB営業(法人営業)の手法などが詳しく書かれています。
従来までの当たり前の営業手法に疑問を呈し、時代に即した営業方法の提案がされているので、動画編集者にとっても学びの多い一冊となっております。
既に動画編集で少しは稼げている『10→100レベル』
既にある程度稼げているが、まだまだ収入が不安定だったり、もっと多く動画編集で稼ぎたいと考えてる方へ。
これから紹介する書籍をしっかり読み込めば他の編集者との差を作ることができ、動画編集者としての価値を格段に高めることができます。
SNS変遷史「いいね!」でつながる社会のゆくえ
SNSマーケティングを研究し尽くしている電通の天野さんが書かれたこちらの書籍。
動画編集者としてSNS動画に精通できるかどうかで対応できる案件の数や単価に大きな差がつきます。
動画編集者としてではなく、マーケターとしての肩書きを同時に持つことで動画編集者は大きくレベルアップすることができます。
この本はそんなSNSマーケティングを行う上でのヒントが詰まった1冊。特に今かなり盛り上がりを見せているTikTokマーケティングを主軸に置いてる本でもあるので、
TikTok案件にチャンスを見出してる人は絶対に読んだ方がいい一冊です。
超クリエイティブ「発想」×「実装」で現実を動かす
動画編集の案件を受注する際、単価を一気にあげるスキルが企画・提案力です。
ただ言われた編集内容だけをこなすのではなく、こちらから企画提案することで企画にかかる金額をもらえるので単価が跳ね上がります。
さらに提案型の営業もできるようになるので、営業スキルがレベルアップします。
その上で役立つこちらの本は、広告代理店『GO』の代表である三浦さんが書かれた本。
実際に広告代理店がどのような思考で企画を立案し、クライアントに提案しているのか。そのフローや考え方を初心者でも分かりやすく噛み砕いて解説してくれてる本になります。
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
動画編集と組み合わせることで覚醒できるスキルのが1つがマーケティング力。
動画編集で大きく稼ぐためにマーケティングスキルは絶対に欠かせません。
とはいえ、これまでマーケティングなんて勉強したことがない。何から勉強したらいいのか分からない。
という人にお勧めなのがこの本。
経営危機に陥ったUSJをマーケティングの力でV字回復させた森岡毅さんが、マーケティングのあれこれを初心者でも分かりやすく解説してます。
実際、筆者も一緒に仕事をする仲間や後輩にはまずこの本を読んでもらうようにしています。
この本をしっかりと理解すればマーケティング脳が身につくので、動画を作るにあたってもみる視点がかなり変わってくる良書です。
現代広告の心理技術101ーお客が買わずにいられなくなる心のカラクリとは
マーケティングと合わせて知っておきたいのが行動心理学。
人間が行動するときのきっかけとなる心理について、具体的な101のテクニックを踏まえて解説しているこちらの本。
実は筆者もこれを読んだのは5年前になるのですが、いまだに多くの人に読まれてる最強の1冊。
価格も他の本より少し高い価格なのですが、間違いなく数万円の価値がある本になってます。
まとめ
『動画編集者』が本を読む最も大きなメリットは動画編集と他のスキルの組み合わせができるところにあります。
正直、動画編集スキルを持っていても、動画編集以外のスキルが無い編集者がほとんどです。
動画編集のスキルさえ身につけば、仕事がどんどん来ると思っている人もいるようですが、そんなことはありません。
さらに最近ではスマホでの編集が容易になってきており、『編集』だけのスキルの価値は下がりつつあります。
そんな中で、動画編集者が自分のポジションをしっかりと確立しつつ長く稼ぎ続けるために動画編集から横展開するスキルを習得しておく必要があります。
この記事で紹介した6つの書籍をしっかりと理解すれば、動画編集者として1回りも2回りもレベルアップできることはお約束します。